禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

雲造院杢杢愛煙信士のつぶやき13
雲造院杢杢愛煙信士

某年某日

嫌煙不良とは……。世の中、変わったものだ

私の若い時分は、不良と言えばたばこ、たばこと言えば不良というわけで、たばこと不良は切り離せなかったものだ。

ところが、私の友人が嫌煙の不良どもに絡まれた。成人もいたそうだからゴロツキどもと言った方が正確かもしれない。

友人が近所にある行列が出来るある有名な天ぷら屋に行った時、店の外で順番を待ちながらパイプタバコをのんびり喫っていたら、チャラチャラした服を着た金髪や茶髪の凶悪そうな面相の4人組に絡まれたそうだ。

「おい、こら、そこのクソジジイ、たばこを止めろ!」といきなり言われたので、「お前ら不良は、たばこは吸わんのか?」と尋ねたら「小学校や中学校でくどい程教えられた、そんな体に悪い物は吸わない」とのこと。

嫌煙運動に熱心なたばこ嫌煙病疾患の方々はこの不良どもの言を聞いたら、さぞかし泣いて喜ぶことだろう。

愛煙幸兵衛先生のご講演で、今時の学校の嫌煙教育は、喫煙者に対する憎しみを徹底的に吹き込むのが特徴と伺った。
教員は日教組の組合員やシンパサイザーが多いだろうから、左翼の十八番の憎しみの哲学で児童を次第に洗脳するそうだ。
昔は、資本家や金持ち、政府自民党が憎しみの対象の「人民の敵」だったが、今は、ただのシガナイたばこ好きが「反社会集団」とやらに目出度く昇格して一点集中攻撃されるという具合だそうだ。

友人が嫌煙不良の言いがかりを無視してパイプを喫っていたら、「お前のたばこのせいで、俺たちの寿命が縮むから、その賠償をして貰おうじゃないか」とカツアゲされかかったそうだ。いわゆるオヤジ狩りというやつだ。

ところが友人は痩せて小柄で見かけは弱そうだが、実は武道の達人。

柳に風と受け流していると「こら!ジジイ、たばこを止め無いとどうなって知らないぞ。こいつは中学生だから、お前をタタキ殺してもチョックラ少年院へ行ってくれば済むんだからな」と段々エキサイトして来たとか。

たばこ嫌煙病患者への対処法と同じで、相手にしないでにっこり笑ったら、リーダーらしきチンピラに胸ぐらをつかまれそうになった。

友人は身体が勝手に反応し、ひょいと腕を取って抑えつけたら、横にいた中学生の不良がいきなり金属バットで頭に殴り掛かったそうだ。

紙一重でかわしたつもりだったが、友人は還暦過ぎの老骨の身。反射神経が鈍り、パイプを咥えていたのを失念していたそうで、パイプを叩き落とされてしまった。

その後は反射神経で勝手に身体が動いたので、よく憶えていないそうだが、気が付くと1人は怖気づいて逃げたが、3人を叩きのめしていた。3人の上着を脱がせて縛り、身動きが取れないようにして、携帯電話で警察を呼んだ。

気が付くと、歯が痛かったそうだ。不覚にもパイプを金属バットで叩き落とされた際に、歯も折られてしまっていたそうだ。

警察のパトカーがようやく来た。
「19時5分、暴行傷害、器物損壊の現行犯。民間人による現行犯逮捕だ。連行して懲らしめてくれたまえ」と警官に指示した。

ところが、叩きのめされた不良どもは、「お巡りさん〜助けて下さい〜。僕たち何もしていないのに、そこのお兄さんにいきなり殴られたんですよ」と泣きながら訴えた。

先ほどまでは、「クソジジイ」だったのに「お兄さん」とは……。こいつら悪サ慣れしているなと思ったそうだ。

立法の精神は忘れ去られて、今や犯罪奨励法と化している少年法はスッパリ廃止するか、適用年齢を10歳くらいまで引き下げないと、不良や悪がきがやりたい放題という実例だ。

そうこうしていると、先ほど逃げた1人が弁護士と名乗る男を連れて来たそうだ。

1人対5人。友人には目撃証人がいない。相手側には黒を白と言いくるめるのだけは達者な弁護士も付いている。

雲行きがなにやら怪しくなり、友人に対する警官の口ぶりや態度が微妙に変わってきたという。

ところが、この嫌煙不良どもが調子に乗って「このお兄さんが僕たちの車に当て逃げしたので、ここまで追いかけて来て、捕まえたんです」とでたらめを言い出した。

思わず高笑いして、「オイ、お巡りさん、こいつらの罪状に詐欺恐喝を足してくれ」

警官が「どうしてですか」と尋ねたので、「美味しい天ぷらで軽く一杯飲もう思って来たのだから、自宅から歩いて来た。車に乗ってないのに当て逃げは、出来ないだろうが」

その後、警察へ行って調書を取られが、「ちょっとやり過ぎですな」と言われたそうだ。

友人の胸ぐらを掴もうとした頭目格のチンピラ風の金髪男は右手骨折、金属バットの不良中学生は鎖骨と肋骨を骨折、もう一人の人相の悪い茶髪の若造も脳震盪と腕を脱臼。そう言われても仕方が無いところもある。

友人は「ワシの腕もなまったものだ。昔は、相手が怪我をしない程度に手加減してゴロツキどもを痛めつけていたが、金属バットで頭を殴られそうになったので、つい本気になってしもうた。まだまだ未熟、未熟」としきりに反省していた。


某月某日

完全分煙の喫茶店PRONTO

東京へ遊びに行くのは楽しい。
何かと理由をつけては、毎月一度は行っている。
パイプの仲間やそれ以外のお趣味関係の多くの友人に会うのは楽しいし、美術館や博物館、さまざまな絵の展覧会やバレエ、オペラなどの公演がある。

一人自然の中に身を置く事も好きだが、雑踏の中も良い。
ただし、駅をはじめ、たばこが吸える場所がどんどん少なくなっているのは閉口している。

JR各社では喫煙者を嫌いな嫌煙病患者が、相次いで社長になっているとJR東日本に勤務している学校の後輩に聞いた。経営陣の指導よろしく駅員が愛煙家の客を敵視するようになっているわけだ。

そういえば駅員が酔っ払った客に暴力を振るわれる事件がこのところ増えていると新聞に書いてあった。私は暴力には反対だが、駅員が利用客をないがしろにして潜在的な敵意を持たれるようになると、そういう好ましくないことも起こりがちだろう。

私も駅の入り口あたりでちょっとパイプを喫っていただけで、駆けつけてきた駅員から犯罪者まがいの敵対的な扱いをされた異様な経験がある。

以来、私はJR東日本という会社と勤務する駅員に対しては、徹底的に非友好的に対応することにしている。昔は私も鉄道ファンの端くれで、国鉄と駅員さんには親近感を持っていたものだったが……。

美味しいと評判のレストランへ行って灰皿を求めると、出てきた給仕がしたり顔で、「当店は禁煙となっております」などと言われると、その場で「はい、さようなら、二度と来ません」と言って帰ることもよくある

多くの街角の喫煙コーナーは屋根も椅子も無いから、立ったまま喫わなくてはならない。雨が降ったら傘をさしながらだ。

どこか心を病んでいるとしか思えない嫌煙病患者サンの行き過ぎた主張ばかりが持て囃される。いやはや、おかしな時代になったものだ。

そういう日頃の不満というか憤りを在京の友人に漏らしたら、「君が住んでいる田舎はどうか知らないが、東京の喫茶店はたいていは分煙になった。それも喫煙席が禁煙席より多い店が大半だよ」と喫茶店PRONTO を紹介してくれた。

そこで話のタネにとの軽い気持ちで、友人と昼食後にJR神田駅前のPRONTOを覗いてみた。1階は禁煙、2階は喫煙と完全分煙。1階で飲み物を買って2階へ。1階の禁煙席は空いていたが、2階の喫煙席はほぼ満席だった。
一杯200円のコーヒーで、パイプ仲間の友人とゆっくり話す事が出来た。

このPRONTOは、UCCとサントリーの出資のチェーン店だとか。昼は低価格コーヒーショップ、夜はショットバーのフランチャイズで新しい店舗は完全分煙とし、既存のお店では改装や改修工事の際に、順次分煙化を進めているそうだ。

こんな店がどんどん増えてほしい。胸糞悪い嫌煙病者と顔を合わせなくて済むから。

2012.05.01