禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

雲造院杢杢愛煙信士のつぶやき27
雲造院杢杢愛煙信士

某月某日

世の中ままならぬもの

「ちょっくら相談がある」と、ご近所の禁煙運動に熱心だった歯医者サンが、我が家の紫煙たなびく遊び部屋に顔を出した。

しばらく我が家にご無沙汰されていたのは、体調を崩しておられたそうだ。ようやく体調も回復なさったので、たばこの煙が恋しくなり、遊びに来られたようだった。愛煙家をとかく目の敵にするヒステリックな嫌煙者サン方とは違って、我々良識ある愛煙家は、禁煙運動をしている方も快く受け入れる。人間の徳、懐の深さが違うのだ。

体調を壊した原因を伺うと、この禁煙運動家の歯医者サンは、色々と深く勉強するうちに、嫌煙団体サンや嫌煙教の皆様が主張なさっていることに、捏造や歪曲が多いことに気付いた。要するに洗脳が解けたわけだ。その結果、今までご自身が推進してきた禁煙運動そのものに罪悪感を抱くようになり、自責の念が原因で体調を壊されたとのことだった。

嫌煙運動をしている方々には、心の病気といった雰囲気を漂わせている方や思い込んだら命がけのような方ばかりが目立つように私は感じるが、中にはこの禁煙歯科医サンのように、真面目で真摯な方もいらっしゃる。

私の様にたばこ大好き、斗酒なお辞さず、ご婦人には格別に親切で、博打もそこそこという様な少しいい加減な人種、平たく言えば遊び人系の人間は、物事を楽天的にとらえ、詰まらぬストレスなど溜めない。しかし、根が真面目なお方は物事を考え過ぎて、身体を悪くしてしまう様に思える。

それはさておき、禁煙歯科医サンは、「根拠怪しい説を信じ込んで、今までたばこを吸う方々に不愉快な思いをさせていた。慙愧の念に堪えない。自戒を込めて嫌煙運動からは一切、身を退こう」と決心したそうだ。そしたら、心が晴れ晴れして、あっという間に体調が戻ったとか。ウソのようだが、本当の話です。

ところが世の中は皮肉なもので、今まで禁煙運動に熱心だったのが評価され、所属する歯科医師会で、新設する予定の禁煙運動推進組織の代表者に推挙されてしまったそうだ。

「さて、どうしたらよかろうか」というのが私への相談の中身だった。

この好人物の禁煙歯科医サンは、貴重な時間と労力を犠牲にして、情熱をこめて禁煙運動をなさっていた。その頃なら、喜んで就任した役職だろう。しかし、禁煙運動の怪しさと欺瞞に気付いて運動との絶縁を決心したとたんに、役職が回ってきたのは皮肉なものだ。

「世の中ままならぬものと言うか、あなたから見ると、私はまるでピエロですな」と卑下しておられた。

私は「良い話ではないですか。是非引き受けるべきですよ。嫌煙運動のマインドコントロールから解き放たれた貴殿なら、従来のヒステリックな押しつけ型の禁煙運動の過ちとは無縁の良識的で穏やかな行動が期待出来ますからね。禁煙運動と絶縁しましたと、歯科医師会にわざわざ言う必要も無いですよ」と助言した。

適切な助言だと思いませんか?


某月某日

禁煙教信者のお方は北京へ行って、ご自分で体験してみて下さい

1月に北京に商談に行って大気汚染の酷さを私自身実感した。その感想と、中国のたばこ事情をこの欄で、つぶやいたら、嫌煙諸団体のホームページを毎日、観察してお笑いネタを教えてくれる奇特な友人から「某嫌煙団体サンがまたまた、面白いことを言っているよ」とわざわざ連絡が来た。

面倒だが、せっかく教えてくれたから、どれどれ拝見するとするか。

某嫌煙団体サン曰く

「日本では国内の受動喫煙が最大のPM2.5問題です」

「禁煙でない日本の飲食店内は2003年1月13日の北京の大気と同じPM2.5レベルです」

要するに、喫煙自由の日本の居酒屋は、北京の大気汚染の水準と同じかそれ以上だという独自の御主張だ。

日本の居酒屋は、PM2.5の値が700を超えている、と主張なさっている。

ウーン……。

単細胞というべきか、何というべきか、ここまで決め付けて言い切るとは、敵ながら天晴れという感じがする。単純なプロパガンダの連打に、ほれぼれしてしまうなぁ。

我々、パイプ愛煙家は、長年のパイプ喫煙の習慣を通じて会得した慎重なバランス感覚の持ち主が多いから、色んな主張をする場合も、ついつい複眼思考になりがちで、どうしても発言が慎重になる。

諸々の嫌煙団体サンのサイトには、前提に巧妙なトリックが仕込んである説、結論が違う説、牽強付会説、統計のマジックみたいな説、時流に迎合する説が、「科学的」という粉飾をこらして、より取り見取りに並んでいる。対抗上、我々愛煙家も、これを真似てみたいという誘惑にたまに駆られるが、科学的思考と健全な大人の見識が邪魔をしてしまうわけだ。

「ウソも100回言えば本当になる」とアドルフ・ヒトラーは言った。現にこのヒトラーの格言を忠実に実行している近隣の国々もある。ウソを無邪気に信じ込む人は残念ながら多い。

嫌煙団体サン一流のプロパガンダは、無邪気な人々には効果的だ。我々愛煙家も多少は鉄面皮になって、見習わなくてはならないかなとちょっぴり反省した。

さて本題に戻ろう。

嫌煙団体サンのご主張「日本の居酒屋は、PM2.5の値が700超」。

冗談では無いぞ! プロパガンダは嫌煙団体サンの勝手だが、事実とは異なる。

私が北京に滞在した日は、PM2.5濃度が200から300だったが、40年余のヘビースモーキングで咽喉と鼻、肺を鍛え抜いている私でさえ、呼吸が苦しくなった。帰国しても一週間ばかりは咽喉の調子が悪かった。

私が泊まった5ツ星のホテルでは部屋に日本のメーカーの空気清浄機が置いてあった。これと同じ製品が拙宅にもあるが、空気が綺麗になるとクリーンサインが赤色から黄色、そして緑色になり、自動で停止する。

北京のホテルの空気清浄機は、2晩ともクリーンサインは赤色のままでフル稼働だった。

禁煙教信者の皆さんに告ぐ。

某嫌煙団体サンのプロパガンダを信じる前に、北京や成都へ行ってみて、本当の中国の大気汚染の酷さを体験して来て下さい。

論より証拠。プロパガンダが本当かどうか、すぐに判ります。

2013.03.08