禁煙ファシズムにもの申す
雲造院杢杢愛煙信士のつぶやき30 |
雲造院杢杢愛煙信士
某月某日 今年も行きました世界禁煙デー 誰が決めたか知らぬが、5月31日は「世界禁煙デー」だそうな。 それはともかく、私の住む町の商店街でも5月31日、止せば良いのに禁煙キャンペーンが行われた。昨年も冷やかしに出かけたが、今年も覗いてみた。自分自身、「物好きダネ」と思うが、本当は、この連載小コラム向けのトンデモネタ探しが目的だ。 地元のテレビ局や新聞社が取材に来ていたので、嫌煙運動の御婦人達が世界禁煙デーの垂れ幕を持って「たばこを止めますか?人生止めますか?」と、張り切って大きな声を出していた。 なんだか昔、覚醒剤撲滅運動のポスターで見たことがある科白だ。 体力測定やお肌年齢測定をして頂いた。一種の無料健康診断である。感謝。 嘘の与太話だが、嫌煙デマを信じ込んでおられる無邪気なご婦人を困らせるほど、私も意地悪ではない。「はいはい、そうかもね。でも本当は、ストレスの方がはるかに体に悪いですよ」とだけ言って、素直に測定して頂いた。 今年は、あらかじめ実年齢(63歳)を測定器に入力してから計測した。実年齢を告げずに測定した昨年とは違う。色々と勘繰れるが、どうでもよい。 結果は、体力測定は55歳、肌年齢は58歳。 係りのご婦人、にこやかに「実年齢より、うんとお若いですね」 私「ええ、ありがとうございます。毎日、パイプたばこをたっぷり喫って、人生を楽しんでいるので、ストレスが溜まりません。たばこのおかげです」 このご婦人「えっ?!」と絶句なさった。 次は肺年齢を測定していただけるコーナー。昨年は無かったから、今年の新趣向というところか。それにしても愛煙家に難癖をつけるのが目的の脅しの種を毎年毎年考えるものだと感心する。一種の妄執としか言いようがない。 肺年齢の測定方法は、鼻を洗濯ばさみの様な物で挟み、筒に息を吹き込む。私の前の痩せ気味の若者は28歳なのに36歳と診断された。 係りの白衣のご婦人曰く「肺がタールで潰れていって、肺が縮む力が弱くなっています。たばこは控えられた方が良いですよ」 この白衣のご婦人、なんと透視眼と顕微鏡眼をお持ちで、人体の中の肺胞の状態が自在に見えるらしい。かのレントゲン博士もびっくりだろう。 若者は「僕はノンスモーカーですけど…」とそっとつぶやき、そそくさと消えた。 さあ、次は私の番だ。 「本当に63歳ですか?」と訊かれたので、昭和24年生まれを証明する運転免許証を取り出して見せた。 私「たばこは40年あまり喫っていますが、頗る元気ですよ。個人差があるものを一律に扱って、何でもたばこのせいだと脅すのは良くありませんなあ。世間から淫祀邪教の類と思われますよ」 「……インシジャキョウって何ですか?」 「ご自身で辞書を引かれたら如何かな。あなた方の運動の行き過ぎぶりを遠回しになぞらえているつもりですけど」 この白衣のご婦人「淫祀邪教」の意味がお分かりにならないようで、怪訝な顔をなさっていた。国語の素養が足りないね。 会話が成立しないようなので、次の展示コーナーに。たくさん並べてある展示パネルは、毎度お馴染みの誇張と根拠疑わしき一方的主張のてんこ盛り。近くの国々の馬鹿げた歴史捏造プロパガンダの類と、何だか思考パターンが似ている感じだね。 この小欄のためにわざわざ書き留めてきた。ご紹介する。笑わないで読んでほしい。なお、→は私の心の中のつぶやき。 「世界ではタバコのために毎年600万人の命が奪われています。そのうち60万人は受動喫煙によって命を奪われている非喫煙者です。今、行動しなければ、2030年には毎年800万人がタバコで殺されることになります。その8割は低〜中所得国の人々です」 →おいおい、何処からこの数字が出てきたんだい。根拠は? せめて出典くらい明らかにした方がもっともらしいぞ。その命を奪われた600万人とか60万人は、一体どこにいるの? せめて1人で良いからタバコで命を奪われたという人の名前を出してくれ。 「世界禁煙デーの最終目標は、現在と未来世代の人々を、甚大な健康破壊から救うだけでなく、タバコ使用とタバコ煙曝露がもたらす社会的、環境的、経済的被害をも無くすることにあります」 →何とも大袈裟な物言いだな。運動には節度と自制、社会との調和が必要だよ。ヒステリックな言動で自己陶酔するのはアンタらの勝手だが、やり過ぎると誇大妄想狂と言われるよ。 「2013年のキャンペーンの重点は次の通りです。 →タバコ産業とは、たばこ栽培農家のこと? たばこ製造販売会社のこと? それとも街のたばこ屋さんのこと? アンタらの、それこそ無理が通れば道理が引っ込む類のプロパガンダと威嚇行動に怯えてしまって、たばこ屋さんたちは負け犬のようにじっと蹲っているよ。妨害活動なんてする気力も度胸もさらさら無いぜ。それともドンキホーテの風車のように、ありもしない想像上の邪悪な敵を作って、興奮して挑みかかっておられるの? パネル展示の終わりに、今年の厚生労働省の対応がWHOのガイドラインと違うと不満が書いてあった。民主党の小宮山洋子ら札付きの嫌煙議員が悪政の報いでバタバタと落選して、自民党政権に戻ったのがどうやら気に入らないらしい。 「さらに、守るべき法律の優先順位は、第一位が憲法、第二位が条約、第三位が国内の憲法以外の法律というのが、国際的にも国内的にも多数意見だ。たばこ事業法よりもFCTCを守る事が、日本政府と国民に負わされた国際的責務だ」そうな。 →やれやれ、頭に血が上っている印象だね。FCTCとやらが、何だか知らないが、日本国民の私はそういう奇怪な国際的責務とやらを負うのは、まっぴら御免だね。 |
2013.06.17 |