禁煙ファシズムにもの申す

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タスポの愚行を社会学者の加藤秀俊氏が批判

社会学者の加藤秀俊氏が産経新聞の「正論」欄でタスポの愚行を揶揄しています。

愛煙家の最大の不興と痛憤の中で迎えられた「タスポ」が本年7月から全国に恥ずかしげも無く蔓延することになりました。

今の若者の流行語で「タスポ君」と言えば、存在自体が不快な、一刻も目の前から消えてなくなって欲しい奴を意味するのだと、若い愛煙家君から聞きました。言い得てしかりです。

以前、紹介した元産経新聞記者の花岡信昭氏のほかに、この愚行を正面きって批判する識者が意外に少ないな、という感想を持っていましたら、7月10日付けの産経新聞朝刊の正論欄に社会学者の加藤秀俊氏が、馬鹿さ加減を揶揄した一文を寄稿されました。

是非、お読み下さい。時流に流されぬまともな人士が考えていることを加藤氏はきちんと指摘されています。

http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080710/trd0807100245000-n1.htm

花岡氏の機略縦横のコラムを読みたくて、他の新聞を止めて私は産経新聞を以前のように定期購読するようになりました。とは言え、産経の考えの浅墓な未熟者と思われる記者が書いた記事には、相変わらず大本営発表のようなタバコ敵視の記事が垂れ流されるのは残念です。

同じ新聞社と言っても、賢い記者もいれば、阿呆者もいるでしょうから、色んな意見があるのはやむをえないでしょう。しかし、WHOや厚生労働省、それにこれらに擦り寄るゴミ学者どもが臆面も無く発表する与太研究を、そのまま記事として垂れ流すのは紙面編集デスクの判断能力の衰えでしょうから、頂けませんな。

こうしたゴミ学者どもの「研究発表」とか称する補助金目的のやっつけ仕事を仔細に精査すれば、お粗末でいい加減な内容であることが、容易に察しがつくはずです。デスクと記者の不勉強、不見識というしかありません。

産経新聞を褒めるつもりが、心ならずも批判することになってしまいました。タバコの価格を千円にして税収を増やせとかいう自民党議員の世にへつらう妄言を嬉々として掲載しているのですから、やれやれです。

やや不可解なのは、JTがこのタスポ導入に協力していることです。タスポを推進している日本たばこ協会というのがいかなる団体か知りませんが、考えの浅墓な小役人OBが取り仕切ってこういう愚挙を推進したのでは、という加藤氏の推察に私も同感します。

これにJTまでもが協力するというのは、恐らく営業政策上の判断からでしょう。

JTは今や、海外のタバコ会社を積極的に買収して海外でのタバコ販売で収益を得るようになってきておりますから、国内販売が多少は落ち込んでも止むを得ないと判断しているのかもしれません。むしろ、やる気の無い零細たばこ小売店をこの際、淘汰した方が、流通コストと営業コストが大幅に軽減できるという経営判断なのでしょう。

タバコ小売の仕組みを詳しく知っている訳ではありませんので、踏み込んだ発言は差し控えますが、専売局が専売公社となって、今ではJTという民間企業の体裁をとっていますが、消費者への販売は相変わらず国の許可制、免許制のようになっているようです。その既得権益の免許に甘えて、やる気の無い零細タバコ小売業者が潰れていくのは止むを得ないことでしょう。自動販売機に稼がせて、タバコ店の経営者自身がぶらぶら遊んでいるというのは、横着の限りでありまして、そんなタバコ店が潰れても誰も同情しません。

とはいえ、愛煙家は面倒で不便になります。JTのタスポへの協力が流通経費削減という経営上の判断であることは理解できますが、末端の愛煙家に対する配慮が欠落していることだけは指摘しておきます。

一般の愛煙家への配慮が欠落しているというのは、「お上」時代の専売局体質のままということなのでしょう。

多言居士
2008/07/17