禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

紫煙が目にしみる(2)
平井 修一

たばこバッシングはすごい。「過ぎたるは及ばざるが如しだから、まあほどほどに。喫煙はひとつの文化だよ」なんていう小生は蛇蝎のごとくに踏んづけられそうである。あな恐ろし。

 

一昨年だかインドネシアを旅行したが、皆プカプカやっていたが、現状はどうなんだろう。

 

OECD Health Data 2007によると、男性の喫煙率の高いのは日本41.3%、ギリシャ46.0%、韓国46.6%、トルコ51.1%である。OECD加盟国以外ではどうかとWHO 2008 データを見たら、タイ40.2%、バングラデシュ48.6%、ベトナム49.4%、インド57.0%、フィリピン57.5%、インドネシア63.2%、中国66.0%とあった(以上は“時々吸う”を含む)。

 

ここでも中国! 「ああ、僕はどれほど君を好きだろう」とランボーは詠ったが、中国は小生にとって巨大なるテーマである。

 

<(中国通信=東京)北京2月27日発新華社電によると、中国の都市住民の喫煙率はわずかに低下しており、現在の喫煙人口は2億7000万人だという。衛生省が27日に発表した第4回国家衛生サービス調査の結果で明らかになった。

調査によると、都市住民の健康に対する取り組みは好転している。喫煙率はわずかに低下し、15歳以上の男性の喫煙率は48.0%、女性は2.6%だった。この割合から推測すると、中国の喫煙人口は2億7000万人に達する。

2003年の調査結果によると、15歳以上の男性の喫煙率は48.8%、女性は3.2%で、喫煙人口は3億人を超えていた。

しかし2003年と比べて、喫煙者の喫煙量は明らかに増加しており、一日に20本以上を吸う喫煙者の割合は51%から62%に増加した>

 

まあ統計の取り方はいろいろだが、ざっくり言えば中国では男性の半分は吸っていることになる。世界最大の「たばこ大国」である。たばこの値段は日本円で400円もするから、中国物価指数では1本が200円。高級品である。中共が税金を吸い上げているのだ。

1日1ドル=100円以下の生活をしている人が5億人もいる中国で「まあ、一服どうぞ」と200円のたばこを出されたら、それは結構なもてなしになるだろう。

 

北朝鮮の偽たばこも主力市場は多分中国で、中共は「この野郎」と思っているだろうが、一応は友邦だから取り締まりも緩やかなのだろう。コピー大国だから一休さんのように「気にしない、気にしない、三塞(ならず者から駿傑まで集まる粱山泊)は我が伝統」。台湾にはセブンスターの偽物が出回っているという。

 

多分、中朝の国境地帯には偽たばこやら偽札の工場があって、機械のほとんどは日本製で、ほとんど見分けのつかない「精巧品」を作っているのだろう。報道では「米国債13兆円持ち出し? 伊で邦人2人拘束」とあったがが、多 分北朝鮮で刷られた債券だろう。

 

<北朝鮮国内に、日本製を中心とする偽たばこの密造工場が平壌と羅津に計10カ所あることが、日本の捜査当局の調べで分かった。

少なくとも3カ所あるとみられていた覚醒剤の製造工場のうち2カ所が稼働を停止していることも判明した。捜査当局は各種調査で、北が巨額の外貨獲得工作を取り締まりが厳しくなった覚醒剤から、偽たばこ密造へとシフトさせ、年間600億〜800億円を稼ぎ出していると推計。

覚醒剤と同様、偽たばこを国家的に密造し、金正日政権を支える資金源にしているとみている>産経2007.12.8

 

日本では毎年2兆円以上の税収を生む、たばこという「金の卵」は為政者にとって魅力である。火事や病気の元だ、駆逐せよというが、火事(防火)ビジネスや病気(医療)ビジネスもあるから、なかなか判断が難しい。先送りの案件ではあるなあ。(おわり)

 

2009/09/29