禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

やれやれ、またたばこ増税かね
愛煙幸兵衛

平成21年も暮れようとしている。私にとって今年はまことに腹立たしい一年であった。最も不快なのは禁煙ナチズムの走狗が屯する民主党が政権を獲得したことであった。私は下野した自民党を強く支持する者ではないが、自民党は良きにしろ悪しきにしろ世間常識のある旦那衆が集まった大人の政党であった。中には紙巻きたばこを一箱1000円に値上げしろと不見識極まる妄言を産経新聞の場でわめいていた賭けボートレース屋のオヤジもいたが、こやつは見事に落選した。落選したにもかかわらず、性懲りもなく嫌煙団体の集まりやらにホイホイ行って、したり顔でたばこ値上げ論を吹聴していると聞いた。

民主党には友人知人もおり、その主張には汲むべきものもあるが、遺憾ながら嫌煙ナチスが多数潜り込んでいる。嘗て与野党対立のドサクサに紛れて「健康増進法」とか称する無用無益な法律にこっそりと分煙推進の一文をこっそり滑り込ませ、まともな法案審議もしないままに成立させたのは民主党の嫌煙ナチスの輩だった。その民主党が、衆愚に付け込んで政権を奪ってしまった。

この連中はマニフェストウとか彼らが自称する一種の政権公約をあたかも神聖不可侵の至上命題のように言い募るが、政権を奪ってしまうとマニフェストウには一言一句も書いていない在日外国人地方参政権付与法案や夫婦別姓法案を強引に推進しようとしている。邪悪な魂胆は有権者にひた隠しにして、政権を握ったら本性を現して好き勝手放題をやろうと企んでいた訳だろう。たばこ増税の動きもその伝である。「こんな筈ではなかった」と愛煙家が地団駄踏んでも、時既に遅し。そのうちひょっとするとナチス張りの授権法を強引に制定しかねない。

禁煙ナチスの民主党に投票した愛煙家は、己の不明を恥じよ!

たばこの価格を引き上げることで、喫煙者人口を減らし、増収も図ろうということを目論んでいるらしいが、まことに鵺のような動機不純の増税論である。首魁の鳩山某や代貸格の長妻某は、たばこ嫌いを公言しており、このままではたばこ増税の悪法が成立してしまいかねない雲行きである。大親分の小沢一郎の意向には絶対服従の哀れな投票マシーンと化した小沢ユーゲントの雑兵どもが問答無用で賛成するだろうから、愛煙家はたばこ価格が大幅に値上がりすることは今から覚悟しておかねばならぬ。

 不快極まる政治の動きが続いたこの一年だったが、おやっ、と思うこともあった。たばこ栽培農家から支持されている自民党は当然として、共産党もたばこ増税に反対しているらしいのである。知人に教えて貰った。

毎日新聞のインターネット記事を引用する。

共産党の市田忠義書記局長11月2日の記者会見で、鳩山政権が検討しているたばこ税の引き上げについて「庶民増税、大衆課税はよくない。健康の問題や医学的な見地から言えば、たばこはよくないというのは結論が定まっているが、これを税と絡めることは私は賛成ではない」と批判した。市田氏は「禁煙権と同時に喫煙権もあり、国民的な議論が必要だ」とも述べた。【中田卓二】

市田君の「健康の問題や医学的な見地から言えば、たばこはよくないというのは結論が定まっている」というのは明らかな間違い。一部のたばこ嫌いの医者連中が、疫学を悪用してウソを振りまき、そのウソが“常識”として広まっているだけだ。しかし、他の個所は至極尤もである。

たばこ増税に無闇やたらに反対するものではない。国家財政が厳しければ、たばこ増税もやむを得ないこともあろう。紙巻きたばこを吸う一部喫煙者のマナーがとても悪かったことが、世間の喫煙批判に繋がったことも首肯できる。仮に禁煙運動に評価できる点があるとすれば、喫煙マナーが大きく改善された点だ。

義憤を覚えるのは、長妻某や鳩山某のように、喫煙者攻撃の手段として、喫煙者苛めの一環としてたばこ増税を推進するその意地汚い心根に対してである。喫煙者に増税を御願いするなら、まず頭を垂れ姿勢を低くして「国家財政が厳しいので、ご不満でしょうが、何卒御願いします」と理解を求めるのが筋ではないか。不届き至極の喫煙者どもをたばこ嫌いの俺様が退治してやる、といわんばかりの口吻で、たばこ増税がさも当然かのように嘯いているが、君達は一体何様のつもりなのかね。

私は半世紀以上にわたってあらゆる全体主義運動と闘い、就中、共産主義には徹頭徹尾反対してきた筋金入りの自由の闘士を自負しているが、今回だけは共産党の主張に共感を覚えた。これまで蛇蠍の如く嫌ってきた共産党だが、時には筋の通った立派なことを言うではないか。そういえば、嫌煙ナチスが合法的に政権を握ってから弾圧され、非合法化されたのは独逸共産党だった。

好きな酒を飲み、パイプたばこを毎日もくもく楽しみながら喫っているお蔭で、私はかなり耄碌してきたが身体の方は頗る健康で毎日元気一杯だ。とは言え、やはり米寿が指呼の間に迫ると老い先は短いと考えておいた方が良い。共産党もたまには良いことを言うということを冥土の土産に胸に刻んでおこうかと考えている。

2009/12/15