禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

放射能とたばこ
愛煙幸兵衛

卒寿を越しても元気なだけが取り柄だったはずの愚生だが、寄る年並みにはさすがに勝てず、体調を壊して長く臥せっている間に、大地震、大津波、福島原発事故ととんでもないことが立て続けに起きてしまった。この未曾有の大災害で若くして命を亡くされた方々の無念を思うとまさに断腸の思いである。遅まきながらではあるが、ご遺族の方々に衷心よりお悔やみを申し上げる。また被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げる。

さて、福島の原発事故が起きてからしばらくの間は、嫌煙のどうしようもない連中がいささかおとなしくなった印象を受けた。嫌煙の連中は、たばこの「副流煙」とやらが、周囲の人々に深刻な健康被害を与えるとかいうインチキ研究に基づいた風説を盛んに流布していたが、福島原発から風に乗って撒き散らされた100京ベクレルもの放射能の恐怖の前にはタバコの副流煙なんぞで騒いでみせてもまともな人には相手にされないから、黙っていたのだろう。

事故の直後には東大医学部の中川君が、「タバコは放射能の一千倍も危険だ」とか盛んに雑誌等で言っていたが、最近は言わなくなったようだ。放射能被害のあまりの深刻さの前に、そんな学者馬鹿丸出しの軽はずみな戯言は言えなくなったわけだろう。

つまり、これまで国民の過度の健康志向に悪乗りして、副流煙の危険性とかいうもともと存在しないものをでっちあげて、誇大に吹聴していたというのが真相だ。

言うまでもなく喫煙にはある程度の害があるのは間違いない。茄子科の植物のたばこが、虫に食べられないように進化の過程の中で、葉にニコチンを蓄えるようになった訳だから、たばこの葉を燃やして吸えば、体にいくばくかの害があるのは、わかりきったことだ。だから体に抵抗力が備わった成人しか吸ってはいけないと国が決めている。

ただ、タバコの吸い過ぎは良くないが、適度の喫煙は心身をリフレッシュする効用がある。愛煙家なら誰でも自分の経験でよく判っていることだ。

嫌煙の医者どもは、タバコは諸悪の根源、癌の三割はタバコが原因だという。疫学研究で立証されたとウソを言う。本当に癌の原因の三割がタバコだと言い張るなら、その証拠を出してみ給え。このウソを半可通が信じて、ウィキペディアあたりに必死に愚かな記事を書き散らしている。ご苦労なこった。

人体にタバコよりも有害なものはいくらもある。まず放射能、自動車の排気瓦斯、清掃工場から吐き出される焼却瓦斯、毎年、支那大陸から飛んでくる環境汚染物質たっぷりの黄砂。すぐに思いつくだけでもこれだけある。手間を惜しまなければ疫学研究でその有害性を調べられるのに、端から調べようともしない。

要するにタバコが嫌いだから、タバコだけを狙い撃ち。疫学研究の結果の数字を巧みに操作して悪影響を意図的に誇大に言い立てたのがタバコ副流煙有害説の実態である。

そもそも利権にまみれた学者のデタラメさは、3月の原発事故の際に、NHKテレビに登場した東大や京大の原子力関係の御用学者どもが「福島原発事故は大したことはない。放射能は心配する程度ではない。安全だ」とさんざん喋ったのを観て、よく判ったはずだろう。そういえば、NHKのニュースキャスターとかいう男も、「放射能安全説」を唱えていた。同罪だ。日本のマスコミの体質は戦時中と何も変わらないナ。70年たっても民主党政権と東電の大本営発表を無批判で検証せずに垂れ流す。

3月当時、愚生にも色んな御用学者の団体の「声明文」とやらが、頼みもしないのにいくつも送られてきた。いずれも「福島原発事故の被害は軽微であり、放射能は心配する必要ない」と真っ赤なウソを御用学者どもの代表名や連名で書いてあった。「声明文」は証拠として保存している。

さてさて、タバコの副流煙有害説は、客観的で科学的な装いを凝らしているが、タバコ狩りのためのイカサマ研究に過ぎぬ。嫌煙団体の運営資金や嫌煙医者の研究費に裏からこっそりと補助金名目のカネを出していた企業が、今次の地震と津波で経営に大きな被害を受けて、しばらくカネが出せなくなったという話も聞こえてくる。その企業名もおおよそ見当はついている。

嫌煙の医者諸君。「小人閑居して不全をなす」の諺をまさに絵に描いたような「たばこの害」の怪しげな研究はいい加減に御仕舞いにしたらどうか。

心を入れ替えて、100ミリシーベルト未満の低レベルの放射線が長期間に人体に及ぼす被害や、自動車排気瓦斯、清掃工場の焼却瓦斯、汚染物質たっぷりの黄砂などが人体に及ぼす影響など、国民が今、本当に必要な研究に転進し給え。今からでも遅くは無いぞ。

諸君らが欲しいのは研究のための補助金だろうが、今時、「たばこの害」では誰もカネは出すまいよ。

2011/10/18