パイプの愉しみ方

パイプの愉しみ方

JPSC旅行会 初夏の小江戸、川越を楽しむ

日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)は、6月2,3の両日、旅行会を開催し、埼玉県川越市を訪れた。

川越は、旧川越藩17万石の城下町。東京・池袋から電車で小1時間の距離とあって、今では首都圏のベッドタウンになっているが、川越城本丸御殿の一部が残り、中心部の町並みに蔵造りの商家が一部残っているところから「小江戸」と自称して観光客を集めている。手軽な日帰り観光にはもってこいの場所だ。

2日午前11時、西武新宿線本川越駅ロータリーの喫煙場所に集合。少し遅れてきた会員もいたが、皆の顔が揃ったところで徒歩でパイプを燻らしながら川越大師喜多院へ。喜多院は、徳川家光誕生の間や春日局化粧の間があった江戸城紅葉山の別院を移築した客殿などがある。

境内はさして広くないが、愛煙家に配慮して屋根付き、ベンチ付きの喫煙場を整備している心遣いに好感が持てる。ここでしばし休憩し、島崎藤村ゆかりの庭がある中院などをゆるゆる散策した。とはいえ、このあたりは宅地化が進んで民家や学校が立て込んでおり、風情にはいささか乏しい。

散策しているうちにお腹が空き、境内の駄菓子屋で駄菓子を買い求める人もいた。全員が喫煙所に集ったところで、昼食予定の料理屋へ三々五々出発。途中で東京・赤坂日枝神社のルーツの川越山王社に参拝したり、骨董店を覗いたりして、「時の鐘」に集合。宿泊予定の旅館に荷物を置かせてもらって「割烹ささ川」でそろって昼食。昼ごはんは予め予約した「小江戸御膳芋ごのみ」。様々な芋の小料理を品良く三段箱弁当にまとめてあって丁度良い量だ。ビールを飲む人もいて、昼食後は軽くパイプで一服。

宿泊先の村松屋旅館は午後3時半に部屋の準備ができるということで、それまでは思い思いに川越城本丸御殿、菓子屋横丁、川越まつり会館などに足を伸ばして観光した。

早めに宿について風呂を浴びる人もいれば、ゆっくり市内見物の人もいて、夕食開始までに、遅れて参加のクラブ員も顔をそろえた。宿はJPSCが貸切で、食堂で夕食の後は遠慮なくパイプを燻らしながら談笑。

一息入れたところで、大広間に集合していよいよロングスモーキングコンペの開始だ。

今回の使用たばこはパイプスモーカーにはお馴染みの「ハーフ&ハーフ」。JPSCは今年のスモーキングコンテストの年間テーマを「アメリカたばこを楽しむ」としているが、世話人の梶浦氏によれば、JPSCのコンペで「ハーフ&ハーフ」を使ったのは、過去40年間一度も無かったそうだ。意外なことだが、あまりにも身近なたばこ葉だからだろうか。

JPSCのスモーキングコンペは月例会は2グラムで技を競うが、旅行会は3グラムが恒例。煙道が詰まって着火失敗の会員も1名いたが、火保ちが良いたばこだけに40分ほどは消えることなく、モクモクと煙を出し続ける。そのうちに男性会員がふがいなくも次々に消えてゆき、80分を超えたあたりで、このところの例会で連続優勝の小泉氏対相田,赤堀、小野田の婦人会員3名の戦いとなる意外な展開となった。

4名の戦いの中で最初に消えたのが赤堀女史、しばらくして相田女史。90分を超えてやはり小泉氏が貫禄を示すかと思われたところで、小泉氏も消えて、昨年のレディースチャンピオンの小野田女史が実力を発揮して堂々95分の好記録で優勝した。

阿弥陀籤方式による団体戦も実施して、個人戦の表彰式と団体戦の賞品授与が終わったところで宴会に移り、午前一時ころまでパイプを燻らせながら賑やかに楽しく懇談して親睦を深めた。

旅行会幹事の相田様、伊瀬知様並びに世話人の梶浦様、お疲れ様でした。

JPSC事務局