パイプの愉しみ方

パイプの愉しみ方

安全健康喫煙パイプ 開発譚   第四回 「結」

自らの禁煙指令を撤回した。

カースティンパイプの黴をぬぐい、ニコチンを「薬」と信じて「キャプテンブラック」を吸った。(決して、人様にお奨めするものではございません) 他にも4〜5本のパイプが手元にあったが、カースティンのアイデアが嬉しかった。 ティッシュ一枚で完璧なクリーニングが出来るし、そのためのマウスピースから伸びるアルミの棒や火皿の底部の吸い込み口にぴたりと通じ、ヤニを押し出すアルミ棒先端の加工、さらにジュース落としの工夫に「考えろ、考えろ、考えろ」と命令を受けたのだ。 お声が掛かり2007年5月より就職アドバイザーとして非常勤勤務を開始したが週休4日は、同じように忙しく過ごしていた。

夏になりカースティンから受けた命令があるアイデアを生んだ。

ふと、葉を詰めたパイプにいつものように着火して「逆さまにして」吸ってみた。 「旨かった」何故だろう・・また「考えろ」が始まった。

「そうだ、ジュースが混ざらないからだ、そうだそうだ、そうだそうだ(このひつこさ)」 手元のブショカンパイプがその犠牲となった。パイプはシャンクの縁でその火皿が上下に二分された。すると、今までの火皿の底部分やとシャンク、マウスピースからなる汚れたスプーンの様な部分と、火皿上部の焦げた木のリングの様な部分とに分かれた。

スプーンの方には水道の蛇口から招集された、かわいそうな小さな金網がはめ込まれて灰止めのフィルターにされた。リングの方は黒檀の木切れをライターの焦げ目のある方に接着。黒檀(その後ブライヤーに)の底蓋がされた変な新しい火皿が出来上がり、下の方に着火口の穴が開けられた。「エンザート」という埋め込み雌ねじの存在を知らなかったので、苦労してこのスプーン状の蓋兼吸引ユニットと火皿を一本のねじで止めた。

こうして試作一号の安全健康喫煙パイプ、通称「チムニーパイプ」が完成したのだ。 時に、2007年8月12日 「パイプの日」としていずれ国民の休日となると信じている。(馬鹿だね)

(文章ですと判りづらいですね。すみません。写真を載せます。はよせい!)


*着火口の3ミリ真鍮パイプ・・煙突のように見えるでしょ。だから「チムニーパイプ」

*開くとこうなる。いずれオークションで億の価格が・・・・・・?
*中の煙草は下から上に燃える・・ここがみそ。

*製品として成長した。上からキャン、ハート、エッグの3兄弟。着火口の焦げ止め貝プレートは、幸せを呼ぶ曲玉とちょっと小休止のコンマをイメージした製品のロゴマークでもある。
*ハートのマウスピースは女性に優しいキセルの吸い口型(これもありそうで無いので新開発) 従来品のマウスピースは大きすぎて女性に相応しくないという独善的な考えのもと、考案しました。
パイプ開発者 紺矢哲雄