パイプの愉しみ方
専煙カフェ『スモーカーズカフェ・ブリケ』に潜入
日本パイプクラブ連盟常任理事 植草 羊
去る3月15日(水)、神田に「スモーカーズ・ブリケ」がオープンしました。前日の14日(火)にオープニングレセプションが開催され、ブリケさんのご厚意により一足先に潜入取材をさせて頂きましたが、今頃、原稿を書いておりまして、申し訳ないやらなんやら…。
お店の正式名称「専煙」は「スモーカーのためのカフェですよ」という意味で、ブリケさんオリジナル。スモーカーなら誰でも一度は経験したことがある「せっかく喫煙席をゲットしたのに、隣に非喫煙者が座ってしまって吸いにくい」という不満を120%解消してくれるカフェであります。それどころか、「スモーカー以外はご遠慮ください」という強気の姿勢。でも、煙が嫌でなければ非喫煙者も利用可能だそうです。仲良くやっていきましょう。
さて、まず、お店の外観ですが、ご覧ください!スタイリッシュではありませんか!代官山TSUTAYAか!インスタ映えを狙っちゃってる?
そして、私が試してみたかったのが「いっぷく珈琲」なる100円コーヒー。「5分〜10分しかないけど、ちょっと一服したい」時にも気軽にオーダーできる、というコンセプトだったので、正直期待しておりませんでした。ちっちゃい紙コップにちょろっと入ってくるんじゃないの?と予想してたんですが、ポジティブな方向に予想を裏切ってくれました。
どーん!フツーのSサイズ?レセプションパーティ用のカップなんじゃない?とスタッフさんに聞いたところ「いや、カップのデザインは変わるかもしれませんが、普段でも量はだいたいこのくらいです」とのこと。
「mが付くハンバーガー屋だって100円コーヒーでしょ?負けてらんないですよ」と横にいらした紳士が口を出して来たので、なんなのかしら、このおじさん、と思ったら「こういう者です。これからもよろしく」とお名刺などをいただいてびっくり。ブリケを率いる会社の社長さんでした。「パイプはいいですねー。もっと広めましょうよ!」とパイプをくわえた口元が上機嫌。
もちろん、ソフトドリンクだけでなく、アダルティーなドリンクもご用意されております。ラインナップはこんな感じ。
照明のせいで読みにくい?そういう文句を言いたい方は現地へ行って確認してください。ちなみに、私は串カツをいただきましたが、衣がサクサクで、ソースがちょっとスパイシーでいいお味でした。ただ、串カツを食べ過ぎて、お店ご自慢のカレーが入らなかったのが、なによりの後悔でございます。
食べる事ばかりレポートしてないで、肝心のたばこはどうなっているんだ!とお怒りの方もいらっしゃるでしょう。安心してください、吸ってますよ!
※ご本人の承諾を得て掲載させていただいています
最近では、バーでも「シガレットはOKだけど、パイプやシガーはNG」というお店が増えた中、なんたって「専煙」ですから、パイプだろうが、シガーだろうが、シャグだろうが、煙管だろうが、ありのままのアナタを受け入れてくれます。パーティという雰囲気も手伝ってか、皆さん、飲んで、食べて、喋って、吸いまくっていました。
自分も煙を愉しんでいる一人ではありますが、こうした光景の中で感じるのは、たばこはあくまでも脇役なんだな、ってこと。最近の禁煙ブームの中で、ついつい喫煙そのものをテーマに語ってしまいがちですが、喫煙者も非喫煙者も、結局のところ、食を楽しみ、人との出会いやふれあいを楽しみ、そこにたばこがある、ってことなんじゃないかなって思うわけです。
今度はカレー食べよっと。