パイプの愉しみ方
コーンパイプ・スロースモーキング国際選手権大会参加記
いやー、愉快な大会でした。
今年日本からの参加者は5名でしたが、来年はもっと多くの方々に勇躍参加して欲しいものです。
一体、何の大会???
2021年4月1日にスロヴァキアのパイプクラブニトラ(Pipe Club Nitra)が主催した国際コーンパイプ・スロースモーキング選手権大会のことです。コロナ禍のせいで世界中のパイプコンテストが相次いで中止や延期になる中、PCニトラが世界中のパイプ愛煙家に呼びかけ、リモート方式での国際大会を企画してくれました。
エイプリルフールにちなみ、規則に縛られずにコーンパイプを使って自由にスロースモーキングを楽しむのが目的の遊び心溢れる大会です。参加資格は特になく、各自が事前に電子メールで参加登録するだけ。喫煙場所は自由で、参加費も無料でした。
リモート大会は中央ヨーロッパ夏時間の4月1日午後6時からテレビ会議方式で開催でした。ただ日本から同時参加すると2日の深夜1時からになります。ですから、それぞれ自国の4月1日に自分でパイプを喫って、その記録と写真を電子メールでニトラに送る事で大会に参加出来るという企画です。
使用パイプもできればコーンパイプですが、どの様なパイプでも、どんな形状でもOK、大きさも自由、使用するタバコの銘柄も、パイプに詰める量も自由という実におおらかな大会でした。
唯一の規則は、着火は何本マッチを使っても構わないが、1分以内に着火すること。当然のことながら、火が消えてからの再着火はご法度です。
本当に緩いコンテストで、日頃ロングスモーキングであまり良い記録が出ない方々でも楽しめると思いました。
大会に参加したのは、3月下旬にパイプ仲間のH氏に「一緒に参加しない?」と誘われたのがきっか毛です。ちなみにH氏はPCニトラと岡山PCの両方の会員です。他にインテリ揃いの東京の日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)からO女史、S農学博士、F医学博士の3氏が参加し、日本勢は計5名(うちご婦人2名)でした。事前大会登録者数63名、実際の参加者は日米欧の10カ国にまたがる19パイプクラブから計51名(うちご婦人4名)でしたから、アジア地域から日本勢の参加は、主催者にとても喜ばれました。
主催者が「できればコーンパイプで」と希望している事情を尊重して、私はコーンパイプを買って参加しました。マッカーサー元帥が咥えていた特大サイズにしようかとも思いましたが、さすがに大人気無いと思い、やや大きめのパイプにしました。
私はコーンパイプに合わせて着香のCaptain Black Royal(USA)を約5gギュウギュウに詰めて自宅で挑戦。火が消えた所で時間を計測して、その記録と喫煙している写真を自撮りで撮影してPCニトラに電子メールで送りました。
これで、目出度く大会に参加したことになりますが、これだけでは些か物足りないので夜更かしして午前1時から世界同時開催のリモートコンテストにも20分余り参加しました。国際パイプクラブ委員会(CIPC)のコルネリウス・クランス会長他、友人や顔見知りの世界の多くのパイプ愛煙家の方々がリモート参加中でしたので、拙い英語で「私は既にコンテストを済ませておりますが、日本から皆様方のお顔を拝見しに参上しました。皆様、頑張ってください」と挨拶したら、「良く訪ねてくれた」と歓迎して頂きました。お遊びの大会らしく各自酒を飲み、料理を食べながら楽しく喫っていました。
ちなみにJPSCのS博士は、コーンパイプを買って午前1時からリモート参加すべく、目覚ましをセットして夜早く寝たそうですが目覚ましタイマーの音に不覚にも気付かず、朝方4時に目が覚めて慌てて参加。まだPCニトラのメンバーなど大勢がリモートで酒を飲みながら談笑中だったそうで、大歓迎され、遅れて着火して無事に参加できたそうです。O女史は日本人らしくキセルで参加、F博士は夜に自宅で参加、岡山PCのH氏は夕方公園を散歩しながらの参加で、コーンパイプが小さくて約1.5gしか入らなかったとかで、30分足らずの記録だったとか。
PCニトラは来年以降も、このエイプリルフールの国際大会を催す方針だとH氏から聞きましたが、私は映えある第1回大会から参加できたことをまことに嬉しく思います。
この国際大会の模様は、写真がアップされていますので下記のリンクに繋いでみてください。
https://photos.app.goo.gl/BDVfaXg2AcSuEyT87
追伸
PCニトラ から、大会終了後の翌日に以下のような挨拶文と大会講評が届きました。
パイプ仲間の皆様並びにコーンパイプ・スロースモーキング選手権大会(FestoráciFest-CornCobCompetition2021)の参加者の皆様。この大会の講評を送ります。
この大会の競技方法全てが些か型破りだったので、優勝者を決定する方法も型破りで行いました。 大会企画書に書いたように、大会の優勝者は参加者全体の平均タイムを上回り且つ平均タイムに一番近い記録を出した方です。従って優勝者を決めるには、簡単な計算が必要です。
最短時間(0:00:00)と最長時間(9:03:00)は計算から除外します。 残りの51人の競技参加者の合計時間は39時間55分4秒= 143704秒です。
平均タイム= 143704/51 = 2818秒= 46分58秒です。この記録を上回って、平均タイムに一番近い方が優勝です。
ウクライナのリバブPCのPetro.Malitskyiさんの記録が47分00秒でした。平均タイムを上回る最も平均時間に近い記録なので彼をFestoráciFest-CornCob Competition 2021の栄えある優勝者に決定しました。
優勝者には、以下のパイプを贈呈し、このメールで送ります。
大会特製のダンヒル社製の仮想パイプ。
おめでとうございます!!!