パイプの愉しみ方
パイプ開発者のモノローグ 第三話 「バランス」
「均衡学」とは要は「バランス」の事でして、ご婦人によくいらっしゃる小顔でおちょぼ口の方には、パイプのマウスピースや大振りのパイプは、どうもバランスを欠く嫌いがあるように思えるのです。
つまり、パイプの方でご婦人の新規参入を拒んでいるように思えます。今のパイプは、何たって男物、男性用でしょう。
需要、ニーズがないから無いのかもしれませんし、あってもシリーズの中の僅か一品です。売られていることは判っても、シガレットはともかくパイプはね………と言うのが現状でしょう。
こっそり本当のことを言うと、ご婦人方は、パイプには関心も何も無いという分析が正鵠を射ているでしょう。
そこで数少ない現役の女性パイプ喫煙愛好者、(超レアものです)の方々の勇気を称え、限りなく敬服申し上げる次第で御座います。
とまれ、喫煙人口の内、4割はご婦人だとして、パイプに関心を持たれる方が少し増えても良さそうですね。
全国の数あるパイプクラブの目標として「女性会員の獲得」は如何でしょう。(既にJPSCではここ数年、鋭意取り組んでおられるそうです)
そこで我が「チムニーパイプ」の出番です。(またも利益誘導だ)
ご婦人用のマウスピース(吸い口)を開発したのですよ。煙管風のマウスピースなのです。しかも独自の工夫を凝らした結果、煙が柔らかく膨らむ構造です。
広重、歌麿の描く美人画の風情がきっと醸し出されますし、ハートのデザインもご婦人方を意識して考案しました。
本ホームページにてご覧頂くか、制作者の兄のページ「アトリエシバ」でご参照ください。開発したのは私、それを洗練させたのが兄です。
兄は彫刻家にして彫金家ですので、いずれデザインや金銀象眼ものなどのオリジナルを出すものと思いますが、今は普及が急務と考え、ハート、キャン、エッグの3種類です。
キャンは大振りで「男持ち」、ハートは「女性持ち」、エッグは「携帯」を意識しております。しかもシリアルナンバー2桁台の今ですよ。お求めになられるなら。(と売り口上をひとくさり)
全女性喫煙者の数パーセントが,お一人がお二人を,お二人がまた四人を仁という頼母子講的(今で言う無限連鎖講的)増加によってパイプ喫煙愛好者になるといいですね。
さすれば、喫煙権が再び正当な市民権を得て、今の圧迫、リザベーション状態から脱出し、公の場で堂々とパイプをくゆらせ、その奥ゆかしい香りに、喫煙の効用を説く学者や識者がもっと現れ、世の中に蔓延するストレッサーを駆逐し、家庭は円満に、職場は活性化し、学舎に笑いが満ち、カリスマ的な誰かが広告でパイプ(願わくばチムニーパイプであれぞかし)を小道具に使うやいなや、世界のうちで最もパイプ喫煙愛好者率の高い国となり、我が日本パイプクラブ連盟は、パイプ喫煙という嗜好の世界を守り続け、さらに発展させた事で、国家から顕彰され、企業の協賛により益々発展の一路となる・・・に違いないのです。
(わらしべ長者的、誇大妄想かな)
でも、こんなのあっていいでしょう?
紙巻煙草を嫌う、もしくは吸わない人でさえ、パイプ煙草の葉の香り、煙の香りは実に良いとおっしゃいます。
紙巻煙草の紙が燃えると、やっぱり「臭い」でしょう?
今回はいささか宣伝に過ぎましたが、次回はもっと喫煙の効用について語りたく思います。