パイプの愉しみ方
全国パイプスモーカーズ大会 出店顛末記 1
10月23日付け、日本経済新聞朝刊の文化面には驚きました。尊敬する梶浦恭生事務局長のお顔とともに、浅草ビューホテルにおいて行われた大会のご紹介記事が目に飛び込んできたものだから、びっくりしたのなんの。
ご立派なお言葉でした。
全国にこれほど訴求力のあるメッセージを送られた事に拍手喝采をいたします。
おめでとうございました。
その大会への出店を勧めてくださったのが、梶浦様でした。 勤務の都合でなかなか出席出来ないJPSCの例会に何とか出席した折り、その場でお誘い頂いたのです。私が考案し、実用新案の届け出がやっと受理され、そして彫金、彫刻作家の兄が制作を開始し、ようやく20本ほど手持ち在庫が出来た頃でしたので、恐れも知らず二つ返事で、出店させていただくことにしました。
今は大学で就職指導の仕事に就いていますが、その前は、馬喰町の卸の大店で、人事部長を仰せつかっていましたので、その時に培ったスキルが俄に始動し始めたのです。
兄には製品の製作に専念してもらい、出店への準備をほとんど自分が行う事としました。まず、準備計画表作りに着手。
中でも、なんとしても間に合わせないといかん物が、パンフレット。幸い、日本パイプクラブ連盟様のホームページでご紹介頂いている新商品紹介の記事があるので、これに筆を(キーを?)入れ、もっと簡略に、読みやすくを念頭に初稿を作り上げたのです。
おっと、どうすれば印刷できるのかい?
会社勤めの時には、原稿さえ渡せば、デザインをし、校正を行い、仕上げてくれる便利きわまりない部署があって、ずいぶんと楽をしていたものだから、全て自力で行うのは、勤務の傍らでもあり、手間を要する作業でした。失敗は、印刷ソフト。役に立ちませんでした。特殊なファイル構造であるため印刷所では引き取ってくれないものだし。
印刷所でもその見積には相当隔たりがあり、結果、家からも近い印刷所をネット検索で発見し、そこに原稿を持ち込みました。自信作であり、完璧だぜ・・・ではなかったのでした。A4三つ折りを想定し表面と裏面の原稿でしたが、初対面の社長はそれを見て、かすかに笑みを浮かべました。(素人はこれだからね)でしょう。
結局原稿は切り刻まれて、これが表紙面、これがその裏面、ここは仕様書主体、ここに口上、ここが価格・・・・と、社長のハサミとセロテープが見事な作業を行って、三つ折りリーフの完成見本が手品のように出来上がりました。
このパンフレットは大会の3日前に約束通り到着し、感涙にむせんだのでした。うそ。
でも、自分の文書や写真が印刷になるのと言うのは、結構嬉しいものです。
その他の準備には、わりと差し迫った時期になってしまいましたが、まず出店場面の想定から始めました。新案の「KONYA PIPE」は逆さパイプです。皆様も試しに、まず灰皿を構えてから、ビリヤードタイプのパイプに火をつけ、逆さまにして吸ってみてください。少し違うでしょ。必ず灰皿を構えてからですよ。
これを安全に出来るように工夫したのが「KONYA PIPE」です。
ですので、ただ並べてもだめだぜ、説明だけではだめだぜ・・・試飲出来るようにしよう。すると、試飲しても心配ないようにストローをマウスピース代わりに使おう、そうだそうだ、灰かすを捨てるペールがいるぞ、ライターがいるぞ、そもそもパイプがいるぞ・ ・・まてよ、もし売れちまったら、どうしよう。紙袋がいるぞ、アフターサービスがいるぞ、顧客カードがいるぞ、ボールペンもだぜ、釣り銭がいるぞ・・・ショーカードだって必要だ。40年近く、商業の場に身を置かせていただいたことに、感謝しましたね。