パイプの愉しみ方

パイプの愉しみ方

映画『シャーロックホームズ』とパイプ

ジョンシルバーパイプクラブ 柘製作所専務取締役 柘 恭三郎

2月26日に神戸の英国館で行われた『シャーロックホームズ・パイプスモーキング・コンテスト』に審査員として、連盟常任理事の大森氏と参加。その翌日、神戸大倉山にある神戸文化ホールで配給会社ワーナーブラザースによる『シャーロックホームズ』の試写会に招待された。この映画は、3月12日より一般公開しており、大好評だという。

映画のストーリーはここで書くことはできないので、見どころだけを伝えたい。もちろん私のことなのでロバート・ダウニー・JR扮する主役シャーロックホームズが使うパイプについてであることは了承願いたい。

何しろこの映画は「パイプ」なくして最後の結末は成立しえないのだ。それ以前に、パイプはふんだんに画面に出てくる。時代は19世紀の後半。パイプは、今までの演劇や映画でおなじみのキャラバッシュパイプでは無いが、小ぶりで背の低いストレートタイプのブラック・サンドブラスト。19世紀後半にサンドブラストはないはずだが、そんなことはいい。

全編にパイプが出てくる。パイプを銜えたままテムズ川に飛び込んで、頭を出す前にパイプがまるで潜望鏡のようにして出てくる。また、この映画の中で着火シーンが出てきて、それも正面からのアングルで、全体に真っ赤に着火したたばこを見せている。今までパイプの出てくる映画は沢山見てきたが、着火シーンを正面から見たことがなかったので、興味深く見た。なぜボウルの中の真っ赤の火種を見せるのかというと・・・・言えない。これが最後に繋がって「アッそうか」となる。ストーリーの展開の面白さも格別だが、われわれパイプスモーカーにとっても大いに楽しめる映画だ。パイプ党必見の映画であることは間違いない。

予告:この映画のパイプについて、映画の一般公開の終了後に、私なりのもう少し深い見解を披露したい。私が何を言いたいかを推理するのも一興。その時は「お付き合いください。」