禁煙ファシズムにもの申す

禁煙ファシズムにもの申す

神奈川県のloopy条例
愛煙 幸兵衛

神奈川県庁が「受動喫煙防止条例」なるものをごり押しに強行して、愛煙家や飲食店が大迷惑を蒙っているそうです。

施行直前に産経新聞に記事が上下2回に亘って掲載されていたので、読者の参考迄に載せて置きます。ちなみにこの記事は、この条例強行で困惑する中小飲食店の実情などを割合、公平に伝えていると感じました。「嫌煙権」なる胡乱な言葉が造語されて以来、煙草関係の新聞論調は、思考停止の禁煙強制賛成論一色でしたから、遅まきではございますが、ようやく一部の新聞は報道機関としての自覚を徐々に取り戻しつつあるようです。
けむりの行方(上)   けむりの行方(下)

私は、支那事変、大東亜戦争当時の、聖戦を煽りまくる勇ましい新聞の記事を読んで青春期を過ごした世代ですので、新聞が足並み揃えて一つの方向に走り出す怖さをよく知っているつもりです。まさに問答無用で、新聞が可とする以外の考えは一切、表に出なくなります。今の禁煙が正義というような論調がまさにそれです。物事を自分の頭で考えられない大方の連中は、新聞論調を鵜呑みにします。

ちなみに、誤解を招くといけないので敢えて言っておきますが、支那事変は国民党政府が戦争計画をもって我が国に仕掛けた戦争であり、大東亜戦争は米国の謀略に我が国の単細胞の軍事官僚出身の指導者がお粗末にも嵌められた戦争ですので、当時の新聞記事がすべて間違いだとは言いません。ただ当時の新聞が一色になって戦争を煽らなかったら、我が国は違った歴史を持っていただろうということは容易に想像がつきます。

思えば、当時は、新聞の好戦記事に踊らされた軍人以上に軍人的な民間人が巷に溢れていたものでした。今のテレビや新聞は、庶民は戦争を忌避していたみたいな国民像ばかりを描いて「国民は戦争の被害者だった」といいたげですが、それこそ進駐軍が敗戦国民に免罪符を与えて、戦争責任追及の国民の怒りの矛先を指導部に向かわせるために撒き散らした嘘です。

さてさて、つい昔話になってしまいました。ご容赦下さい。

筆者は幸いにして神奈川県民ではございませんので、詳しい実情は分かりませんが、神奈川県内に居住する友人知己の話を聞くと、喫煙者を徹底的に敵視して、喫煙者と、喫煙を認める飲食店を問答無用で攻撃するのが狙いのトンデモナイ条例だそうです。

民主党首魁の鳩山某を、米紙は米政府高官の言説を引用する形で「loopy」と鋭く揶揄しておりましたが、鳩山某に負けず劣らずの愚劣さからして、まさに「神奈川県のloopy条例」と名付けても差し支えないでしょう。

飲食店や愛煙家の間では、首謀者のloopy松沢某や、条例に賛成した県議連中を次の知事選、県議選で、落選させようと言う声が盛り上がっていると聞きました。こういう思い上がった三下奴は、選挙で引き摺り下ろすのが最も効果があります。

「受動喫煙」なる言葉を造語して、煙草の害とやらを極端に誇張するのは医学を捻じ曲げ、疫学を悪用する性質の悪いイカサマであると私はかねがね指摘しております。「受動喫煙」なるものが仮に成立するなら「受動・自動車排気ガス・呼吸」とかいう言葉も成立しておかしくありませんが、自動車の排気ガスについては知らぬ顔の半兵衛で口を噤んでいるところに、「受動喫煙」なるものの欺瞞性が明らかであります。

なんでも田舎の医科大に「受動喫煙」なるものを“研究”している医学者がいるそうですが、この医学者は虚心坦懐に自らを省みて己が恥ずかしくないのだろうか、自己欺瞞の責に苛まれていないのだろうか、などと余計なことをつい考えてしまいます。

他人が喫った煙草の煙を間接的に吸いたくないという煙草嫌いの方の気持ちは理解できます。一愛煙家としては煙草嫌いの人に芳しい煙草の煙を吸って頂かなくとも結構です。だから出来る限り分煙しましょうということで、喫煙者も、煙草を吸わない大半の人もそれで納得しています。双方が折り合えるのが分煙なのであります。

しかし、ごく一部の矯激な煙草嫌いは決して分煙では満足しませんな。煙草の完全追放、喫煙者の撲滅が本心だからでしょう。しかもインターネット上に溢れる痴愚蒙昧なる言辞から察するに、どこか壊れていらっしゃるようなお方揃いですから、異常な攻撃性や排他性を剥き出しになさいます。我々愛煙家とは、不倶戴天の存在です。こうした方々は、ぴったりお似合いのお仲間が政権を握っている近隣の国あたりに行って消えてしまって欲しいものですが、そうもいかないので、我々愛煙家としては不快感を押さえ込んで我慢するしかありません。

神奈川県の「受動喫煙防止条例」なるものは、名称はことさらに被害者ぶって控えめですが、その真の実態は一部の矯激な煙草嫌いに迎合した「嫌煙条例」、「喫煙者攻撃条例」でしょう。その証拠に、飲食店に「禁煙」もしくは「完全分煙」を強要しますが、「喫煙者のみの店」や「嫌煙者お断り」の店は認めないようなのです。

最近は、東京都内の繁華街では、どこの喫茶店も日中は喫煙席は満席で、席を探すのが容易ではありません。一方、禁煙席はガラガラに空いていることが多いですな。卑近な例を申せば、私が午前中や昼時によく新聞や雑誌を読みに行く都心の喫茶店は、2階に喫煙席が50席ほどで、禁煙席は1階に10席ほどしかありません。その10席ほどの禁煙席はいつも空いていますが、2階の喫煙席は昼時になるとほぼ満席です。

都内の喫茶店や飲食店の中には、悪質なclaimerでしかない矯激なる煙草嫌いに辟易して、「当店は喫煙席しかありません」とわざわざ明記して、彼らを排除しようとする店も増えているそうです。商売としては当然の行動でしょうね。

愛煙家の神奈川県民は、煙草敵視を強要されている神奈川県内の飲食店などを嫌ってわざわざ自動車で都内や静岡県に足を伸ばす人がいるそうです。神奈川県内の飲食店はこのloopy条例制定後は、売り上げが減っていることでしょう。Loopyな御仁を知事にした因果応報とはいえ、気の毒ではあります。

私は飲食店商売の経験はありませんが、その難しさや苦労は分かっているつもりです。どこの飲食店も売り上げを確保し、増やそうと必死に努力しています。生活して、食べていかなければならないからです。

松沢某と県議連中、神奈川県庁の小役人は、飲食店などに完全禁煙か完全分煙を強制して、その設備投資や売り上げ減のために県内の店が潰れようが、立ち枯れようが痛くも痒くもありません。県庁の偉い偉いお役人サマだから、彼らの給料は条例でしっかり保証されておりますからね。飲食店経営者たちの苦しみを、高みの見物とやらでさぞかし笑って見ていることでしょう。地域振興策ならぬ実にご立派な地域窮乏化策です。

早くも一部の提灯新聞は「条例の成果は上がっている」「喫煙者から不満の声聞かれず」などと大本営発表記事を垂れ流していますが、記者諸君は県庁の発表を鵜呑みにせずに、ご自分の足で稼いで記事を書いて欲しいものです。役所の言いなり記事ばかりが溢れているから、読者は新聞を読まなくなるのです。

私の学校の後輩の優秀な法学者が一杯飲んだ時に話していましたが、神奈川loopy条例が飲食店に罰金まで科すのは憲法違反の恐れが濃厚だとのこと。酒席での話で詳しい理屈は忘れましたが、私は現行のマッカーサー憲法そのものがイカサマ憲法だと思っていますから、そんなことはどうでも良い。ただ、憲法を有難がって、ひたすら崇めている連中には堪えるでしょうな。

案の定、神奈川県庁が飲食店に罰金をかけた例はまだ無いそうです。怒った飲食店側に徹底的な法廷闘争に持ち込まれたら、loopy条例の胡乱さが明らかになって困りますからね。神奈川県内の飲食店が本当はこれからどうなるか、loopy条例の今後をじっくり注目すると致しましょう。

2010/05/18