パイプの愉しみ方

パイプの愉しみ方

安全健康喫煙パイプ 開発譚   第二回 「承」

新案パイプ開発のきっかけは・・・暇だったのだ。

一昨年の暮れに35年あまり勤務した会社を退職しました。体調を崩し、人事部長としての職責遂行上、大きな支障を感じたからだ。

病名は「線維筋痛症」。

体中が間断なく「ちくちく」するからたまらない。

何でもない事も煩わしく感ずるのがこの病の症状でもあった。

当初、副腎の関係を疑われて専門医にかかり、まだ重篤ではないが長期化するとのご診断で身を引くこととした。

年明けからいきなり超長期休暇。定年退職された方と同じ環境となった。

マウンテンバイクでの長距離走行がマイアスレティックなので、これにいそしんだ。

と同時に5年間の禁煙を祝福と共に解除。

紙巻き歴30年、パイプ歴2年、禁煙歴5年・・で手元には黴びたカースティンほか5本のパイプと5年前の不思議に黴びていない「キャプテンブラック」が、あった。

そもそも「きざ」と思っていたパイプに目覚めさせたのがカースティンパイプだった。

航空工学の権威が自らの健康のために開発した「ラジエター・パイプ」に好奇心が発動されたのだ。

実は、パイプが禁煙を成功させた。

四六時中たしみにくいパイプ喫煙と、ふかし煙草によるニコチンの瞬時大量吸収が紙巻きの習慣性喫煙を必要としなくなったからだと信じている。

風が吹けば・・・と似てますな。パイプにしたら禁煙できちゃった。

とまれ、封印を解いてパイプ喫煙を再開した。

ハローワークの呼び出しや訓練校の受験(これは落ちた。勉強はもう必要ないでしょうとその時面接官に何度も確認されたのだ。うー)などで4ヶ月間は過ぎた。

2007年の5月から非常勤で大学の就職アドバイザーに就いたが、週4日はフリー。

つまり、暇だったのです。

パイプ開発者 紺矢 哲雄