大会記

大会参加記

第38回全日本パイプスモーキング選手権大会開催

日本パイプクラブ連盟(会長、田中需)は9月18日(日)、北海道函館市内の金森ホールで、第38回全日本パイプスモーキング選手権大会を開催した。大会には全国25のパイプクラブから116名、フリー12名の合計128名が出場登録。当日は116名の紳士淑女が出場して日頃培ったロングスモーキングの技を競った。その結果、個人戦はパイプ作家として有名な佐藤純雄氏が98分4秒で初優勝、団体戦は佐藤氏が所属するジョンシルバーパイプクラブ(東京・浅草)が272分34秒で優勝した。レディース戦はすみだ川パイプクラブの小滝広子さんが80分36秒で栄冠を勝ち取った。

今回大会は観光客誘致に熱心な函館市の招致に乗る形で開催したが、全日本選手権大会を北海道で開催したのは初めて。函館市内にはパイプクラブが無いため、日本パイプクラブ連盟(PCJ)が函館市と函館国際観光コンベンション協会の後援を得て、初めて直轄形式で開催した。

大会会場の金森ホールは、商業港函館の歴史ある赤レンガつくりの倉庫を多目的ホールに改造した情緒溢れる建物で、格調高いパイプコンテストにはぴったりの雰囲気だった。

パイプショウは隣の金森ヒストリープラザ棟で開催。喫煙具、タバコ販社、小売店、個人作家等13卓が並び、多くの愛煙家が詰め掛けて盛況だった。パイプ初心者教室も午前10時からパイプショウの一角で開催、あいにくの雨天の中、観光客や地元の愛煙家が多数参加した。

大会は定刻の午前11時、大森節夫PCJ常任理事の司会で開幕した。最初に田中需PCJ会長が開会の挨拶。来賓として地元函館市からは片岡格副市長が歓迎の挨拶をした。続いて大会使用たばこ「桃山」を提供したJTアイメックスの蒲池光社長が挨拶して「桃山」の歴史等について説明。今回の大会パイプを製作したフカシロの深代洋平社長が五稜郭のマークを刻み込んだ大会パイプのデザインを紹介した。引き続き、後援の日本たばこ産業株式会社北海道支店長の小林秀行氏が名誉審判長として挨拶して大会使用たばこをテープカット。

藪覚北海道紫煙会札幌副会長の選手宣誓で大会セレモニーが終わり、いよいよ競技開始。梶浦恭生大会審判長のゴングで着火開始したが、着火失敗の落胆と悲痛の声があちこちから聞こえた。今回の「桃山」は、葉をなるべく乾燥させないようにとの配慮から、PCJ常任理事が極力短時間で手際よく計量し袋詰めした。その結果、缶から出したばかりのように湿度は十分。そのせいかどうかはわからないが、着火が意外と難しかったようだ。

第一回大会から連続出場記録を重ねてきたPCJ副会長で千葉パイプスモーカーズクラブの内田昇会長が、今回は体調不良で出場を逃すことになり、司会の大森氏が競技の合間を縫って、内田氏の無念の弁のメッセージを代読した。内田氏の連続出場記録が途絶えたことにより、第一回からの連続出場記録を重ねているのは日本パイプスモーカーズクラブ(JPSC)の村上征一氏だけになった。

「桃山」は葉が薄く上品で味と香りは良いが、ロングスモーキングには必ずしも向かないとの定評がある。その定評通り、過去に100分以上の記録で優勝経験を持つ有力選手が次々に火が消えてしまい、無念のリタイアが続いた。まだ中盤戦のはずの80分を超すと十数名しか残らないという事態になった。

結局、ベテランスモーカーの佐藤純雄、惣司勝巳、村上征一氏らが実力を遺憾なく発揮した。全国大会で優勝タイムが100分に届かなかったのは過去に3回あるが、今回は過去3番目の短かい時間での優勝記録となった。

大会が無事終了して、午後2時半から表彰式。アトラクションでは江刺追分と函館いか踊りが披露され、楽しい気分が盛り上がるうちにパーティーに移って、食事が一段落したところで表彰式。上位入賞者に加えて恒例通り特別賞多数を表彰して和気藹々のうちに開会は閉幕した。

ご後援頂いた日本たばこ産業株式会社、函館市、函館国際観光コンベンション協会の皆様、協賛して下さいましたたばこ関連企業、団体、個人の皆様、ありがとうございました。心より感謝申し上げます。

日本パイプクラブ連盟事務局