大会参加記
第15回 関東地区パイプスモーキング選手権大会記 |
第15回関東地区パイプスモーキング選手権大会が、平成24年5月19日(土)、東京・渋谷の日本たばこ産業(JT)東京支店ビルで開催され、参加登録16クラブ、フリー参加も含めて93名のパイプスモーカーが日頃培ったロングスモーキングの技を競い合った。その結果、個人戦では平木久也氏(青森PSC)が111分2秒の好成績で優勝、団体戦は六本木ローデシアンPCが239分5秒で優勝、レディース部門では仁平美佐江さん(パシフィックPSC)が90分19秒の記録で優勝した。今回の関東大会の主催クラブは東京スモーキング・クラブ。誕生して1年余りの新しいパイプクラブが大会主催の大役を担ったが、会員総出で大会準備と運営に取り組み、参加者全員と協賛企業の協力もあって、大会は和気藹々の楽しい雰囲気の中で成功裏に終わった。 会場となったのはJT東京支店ビル地階の社員食堂フロア。朝9時頃から気の早い選手が顔を見せ、受付開始の正午までにほとんどの参加登録選手が出揃った。所属クラブは違ってもお互いに顔見知りのパイプスモーカーが多いだけに、久闊を叙し、パイプを銜えて和やかに談笑しているうちに午後1時の大会開始時刻を迎えた。 司会は黒のシックなドレスに身を包んだ榎本光紗女史(東京SC)。榎本さんの紹介で大会実行委員長のピエール塩澤氏(東京SC会長)が、歓迎の挨拶をして高らかに開会を宣言した。続いて大会使用たばこ「飛鳥」を提供して下さったJTアイメックスの斉藤順一営業部部長が、「飛鳥」について製品紹介し、「ラタキアの芳醇な香りが特長の高級たばこだが、着火が難しいたばこなので、着火失敗に気を付けて下さい」とアドバイス。 来賓を代表して清家修JT東京支店長が「最近は、パイプたばこの香りが残るのを嫌がるビルがあると聞くが、当JT東京支店ビルは大歓迎。パイプたばこの素敵な香りを、ビル一杯にたっぷり付けて欲しい」と祝辞を述べられ、場内の盛大な拍手を浴びた。清家支店長はクラブに属しないフリー選手としても今大会に参加したが、35年前に鹿児島でロングスモーキング大会が開催された際に、計時審判を務めたご経験があるそうで、「今回は40分越えの自己記録更新が目標」と控えめな目標を披露なさった。 続いて、大会を公認した日本パイプクラブ連盟(PCJ)を代表して田中需会長が「気を落ち着けて、狙った通りのタイムを出して欲しい」との激励の挨拶。大会審判長を務める梶浦恭生PCJ副会長の指示で、青羽芳裕PCJ常任理事が大会競技ルールの説明をしていよいよ競技開始となった。 5分間のたばこ詰めのあと、ピエール塩澤実行委員長の「3、2、1、スタート」の掛け声で、1分間の所定時間内にマッチ2本を使って着火開始、デジタル表示の時計が動き出した。 会場内が一斉着火で濛々たる紫煙に包まれる中、着火にあえなくしくじり、「着火終了」の宣言と同時に手を挙げて合図した選手も。開始3分足らずの間に7人が早々と火が消えて無念のリタイアとあいなった。前々回の関東大会チャンピオンの森谷選手が5分余りで消えると、続いて前回関東大会チャンピオンの斎藤選手も10分余りで消えてしまう番狂わせ。やはり「飛鳥」は火付きが難しいようだ。 選手全員がロングスモーキングに専念して静まり返っている会場を盛り上げたのが、遠路はるばる岡山から参戦した香山選手(岡山PC会長)。香山氏は第30回全日本大会で134分の全国大会歴代6位の快記録で優勝した経験がある大強豪だが、なぜか30分で消えてしまうと、司会役の榎本女史がまだ競技続行中なのを見て取って、マイクを握って代理司会を買って出た。過去の大会記録をご自分で整理した虎の巻のスマートフォンを見ながら、強豪選手の名前や競技進行状況を披露して大会盛り上げに一役買った。 来賓の清家支店長は快調で、54分と自己記録を更新して、フリー参加者6名の中で見事に2位に食い込んだ。フリーの1位は吉岡敏博氏の59分10秒。関東大会は会員候補スカウトの観点からフリー参加者を歓迎しているが、参加者6名全員が40分を超えるまずまずのタイムだった。これをきっかけに最寄のパイプクラブに入会して我々の仲間になって欲しいものだ。 レディース戦は70分を超えたところで、2名に絞られた。すみだ川PCの高橋選手が80分を超えたところでリタイアして仁平選手の暫定1位が確定。仁平選手は90分超えの全体で5位の好成績でパイプテストにも合格して目出度くレディースチャンピオンに輝いた。 個人戦は100分を超えたところで、消えていないのは平木選手、片岡選手(千葉PSC)、上田選手(ジョンシルバーPC)の3名だけ。この中で、若手の上田選手が101分でリタイアして3位、続いて全日本チャンピオン経験者の強豪の片岡選手が105分で準優勝。青森から遠征した平木選手はまだまだ余裕といった表情だったが、110分を超えたところで、自ら競技終了を宣言した。 栄冠に輝いた平木選手は昨年9月の函館での第38回全日本選手権でブービーだったので、東日本大地震で幻の大会となった第29回東北大会のパイプを持参して雪辱を期したそうだ。まことにおめでとうございました。 団体戦はどんぐりの背比べの混戦。参加選手が多い首都圏のクラブがやはり有利で、優勝は六本木ローデシアンPC(高橋、河野、太田選手)、準優勝が日本パイプスモーカーズC(小泉、平野、村上選手)、3位がすみだ川PC(阿部、高橋、富田選手)だった。 競技が終わると、料理とお酒が振舞われ、自身の大会成績に悲喜こもごもの懇親パーティー。宴たけなわとなったところで表彰式に移った。チャンピオンパイプは、大会規定により過去に地方大会のチャンピオンパイプを獲得したことがある平木、片岡選手が辞退したため、3位の上田選手が繰り上がって獲得した。 協賛して頂いたパイプ関連各社、小売店のご協力で、多くの賞品が集まり、上位入賞者ばかりでなく様々な特別賞も飛び出しての大盤振る舞い。参加者全員に漏れなく参加賞がわたって全員がご機嫌のうちに、いよいよお開き。 来賓で鹿児島のご出身の蒲池光JTアイメックス社長から「今年10月の鹿児島での第39回全日本パイプスモーキング選手権大会の成功に向けてJTアイメックスも尽力します。鹿児島でまた再会しましょう」と心強く、嬉しい閉会のご挨拶を頂き、楽しい大会も閉幕となった。 大会を主催した東京スモーキング・クラブの皆様、競技しながらの計時審判員を務めた日本パイプスモーカーズクラブの皆様、競技会場を快く提供して下さり、大会運営にも多大のご協力を頂きましたJT東京支店様、大会使用たばこを提供して頂きましたJTアイメックス様、並びに協賛して頂いた各企業・団体の皆様。誠にありがとうございました。心から感謝申し上げます。 |
日本パイプクラブ連盟事務局 |