大会記

大会参加記

第16回関東地区パイプスモーキング選手権大会開催

第16回関東地区パイプスモーキング選手権大会(日本パイプクラブ連盟=PCJ、公認)が6月15日(土)午前11時前から、東京・渋谷のJT東京支店(渋谷ビル)地下一階食堂で開催され、首都圏を中心にパイプ愛煙家98名が参加して、ロングスモーキングの技を競った。その結果、個人総合優勝は六本木ローデシアンパイプクラブの久保良夫氏が107分38秒で優勝し、団体戦も同クラブ(久保良夫、太田隆樹、千田彰の各氏)が286分13秒の記録で優勝した。レディース戦は、大会最年少の東京スモーキング・クラブの榎本真麻さんが68分26秒で初の栄冠を得た。

今回大会の主催クラブは、池田山下フィールドビレッジパイプスモーキングクラブ。JR五反田駅前の野村たばこ店を拠点に、活発にクラブ活動を続けている設立5年目の比較的新しいクラブだ。関東大会を主催するのは初めてだが、クラブ員総出で準備と運営にあたり、見事に大会を取り仕切った。

司会は池田山下FVPSCの今井達也氏。最初に主催者を代表して野村正興同クラブ代表が「10月の全日本選手権大会の前哨戦と位置付けて、日頃培ったロングスモーキングの技を発揮してほしい」と開会の挨拶をした。続いてPCJの梶浦恭生会長が「昨年の鹿児島での全日本大会では関東ブロックから優勝者を出したが、この大会でも関東勢はぜひ、優勝を目指して欲しい」と激励した。続いて会場を提供して下さった清家修JT東京支店長が来賓祝辞。清家氏はこの6月でJTを定年退職するというが、司会の今井氏が「この3年間、会場を貸して頂き、ありがとうございました」とねぎらった。続いて使用たばこビッグホーンを提供して下さったJTアイメックスの蒲地光社長が、「なぜかあまり売れていない」というビッグホーンの美味しさをPRしつつ「盛会を祈念するとともに、大会を楽しんで下さい」と祝辞を述べた。また2年間の闘病生活から見事に回復した内田昇会長(PCJ副会長)が、大会の審判長として訓示、自らの入院生活をパイプと絡めてユーモラスに語って満場の喝采を浴びた。

いよいよ競技が始まった。ビッグホーンは主催者が事前に茎の部分や粉を取り除いて3グラムずつ検量して袋に入れ、JTアイメックスの保管庫で厳重に湿度管理していたというだけに、競技に最高の状態だった。その成果、1分そこそこで消える着火ミスもほとんどなく、好記録が期待された。30分経過しても消えたのは20名足らず。

ただ、前回鹿児島の全日本大会で、ご婦人で初めて個人優勝した矢野初恵さん(パシフィックPSC)が26分で、強豪で鳴らす青森PSC会長の平木久也氏が30分で消える番狂わせも。実績のある強豪が必ずしも上位に入るとは限らないところが、ロングスモーキング競技の面白さだろう。

試合開始1時間が経過しても、まだ過半数の選手がもくもくと煙を出し続けるハイレベルの戦いになったが、レディース戦で最後に残っていた榎本真麻さんが68分で力尽きてリタイア。70分、80分と時を刻むごとに有力選手が少しずつ着実に減っていき、90分を超えたところで、残り7名に絞られた。

消えた選手がたむろする場外の休憩室では、今回新たにスポンサーになって下さった酒屋さんが「パイプと洋酒の相性チェック」と称して様々な洋酒の試飲会があり、賑わった。JTアイメックス社もたくさんの同社製品を展示、気前よくサンプルを提供して下さり、人だかりが絶えなかった。

100分を超えたところで、残ったのは久保氏のみ。会場中央で無念無想という雰囲気でもくもくと煙を出していたが、107分余りで「消えた」の合図。パイプチェックも合格してチャンピオンが確定した。ただし、久保氏は過去に地区大会のチャンピオンパイプを既に獲得済みのため、同じ六本木RPC会員で準優勝となった太田隆樹氏(記録99分45秒)がチャンピオンパイプを獲得した。

競技終了後は、和気藹々の懇親会と悲喜こもごもの表彰式。今回は、映画「終戦のエンペラー」製作会社が、映画で使用したコーンパイプ1本を景品に提供して下さり、欲しい人が全員で盛大にジャンケンしたら、主催クラブ員が獲得し、盛会のうちにお開きとなった。

主催の池田山下FVPSCの皆様、まことにお疲れ様でした。大会に協賛して下さったスポンサー企業の皆様、ありがとうございました。心から御礼申し上げます。また今次関東大会に参加して下さったパイプ愛好家の皆様、10月6日に浅草で開催する全日本パイプスモーキング選手権大会でまたお会いしましょう。

第16回関東地区パイプスモーキング選手権大会開催 成績表(PDFファイル)

日本パイプクラブ連盟事務局