大会参加記
第四十回記念全日本パイプスモーキング選手権大会開催記 |
平成25年10月6日(日)、11時より、東京都台東区の浅草ビューホテル4階の飛翔の間において、競技出場選手221名(欠席11名)役員、計時審判員、パイプショウ関係者等約400名が集まり、「第四十回記念全日本パイプスモーキング選手権大会」が盛大に開催された。併設のパイプショウには32の出店があり、海外から7テーブル、個人作家10人が参加した。 大会劈頭、日本パイプクラブ連盟の梶浦恭生会長から、今大会は連盟加盟29クラブのうち27クラブが参加するという快挙とともに、海外から6ヶ国、11名の選手が参加され、40回記念にふさわしい大会となった。また大会は回を重ね、40回と不惑の年となり、我々は惑わずパイプを愛する熱意によって、煙の輪を更に大きく拡げ、パイプの愉しみを世に知らしめようと挨拶があった。 挨拶の中で、記念大会恒例の連続出場者の表彰にふれ、全40回連続出場者に皆煙賞、第1回〜第3回大会に出場し、今回出場されておられる80才以上の方に精煙賞を贈呈することとし、皆煙賞に村上征一さん(JPSC・76才)、精煙賞に関口一郎さん(JPSC・99才)、内田昇さん(千葉・84才)、大野智英さん(関西・83才)が授賞されると発表した。また今回の優勝者は来年ドイツのケルンで開かれる第13回世界大会の連盟代表選手として派遣すると説明、全ての参加者にそのチャンスが開かれていると激励、健闘を祈念した。 来賓挨拶にうつり、まず大会たばこを提供された日本タバコアイメックスの蒲地光社長から、ご挨拶の後、競技使用たばこの「桃山」の説明があった。桃山は昭和9年(1934年)に国産初のパイプタバコとして発売され、多くのパイプスモーカーから愛されてきた。「コク・旨み・キレ・香り」の絶妙なバランスが楽しめると解説された。続いて大会パイプ製作の柘製作所・柘茂恭相談役が今回のパイプの拡大図案を示されながら紹介をされた。日常でも使用できるようやや小ぶりなロバット型として、ジュース溜りを大きめに取り、コンテスト向きに設計したと解説。ステムに40回記念のマークが張り込まれている。 日本たばこ産業たばこ株式会社たばこ事業本部マーケッティング&セールス副責任者・営業統括部長の小野博名誉審判長からもご挨拶を頂き、競技使用たばこのテープカットが行われた。審判長である鈴木達也連盟名誉会長・國際パイプクラブ委員会副会長からルールの説明があり、引き続き海外出場選手の紹介が行なわれた。また地元の台東区長からの祝電が披露された。 セレモニーも大詰めとなり、出場選手を代表し、主催クラブの日本パイプスモーカーズクラブの坂井哲也選手が力強く宣誓した。坂井選手は予定していた人がよんどころない事情で欠席となり、急遽代役の登板となったが、英語交じりで、国際化した大会にふさわしい宣誓を行なった。 5分間のたばこ詰めを終わり、いよいよコンテスト開始、鈴木審判長のカウントダウンとゴングの合図で一斉に着火、しばらくは煙が立ちこめ、静粛になり何時ものシーンとなった。着火ミスが数人でたが、ひたすら火との格闘が始まった。30分もたつと30数名が脱落、60分経過時点までに参加選手のほぼ2/3がリタイアした。90分経過し残るは13名(内3名はフリー)、100分の大台を越えたのは6名、内一人はウクライナから参加のShekita選手。120分を越え、すみだ川の藤原長一選手とShekita選手の一騎打ちとなった。Shekita選手はタンパーワークを駆使するヨーロピアンスタイル、藤原選手は日本の静かに喫うスタイルだ。二人の戦いに観戦している方がかえって息苦しくなるほどだった。132分でついに藤原選手がリタイア、Shekita選手は更に10分ほど喫い静かに立ち上がった。こうして記念大会は国際化を反映した結末となって終了した。 入賞は連盟加盟クラブメンバーに限るとの規程により、優勝は藤原長一(すみだ川)選手、第2位に後藤久雄(ベーカーストリート)選手、第3位に大竹建夫(ジョンシルバー)選手。レディース優勝は昨年の個人優勝者の矢野初恵(パシフィック)選手。団体戦はジョンシルバーパイプクラブが優勝、史上初めての4連覇となった。Shekita選手はフリー第1位、海外選手第1位の両手に花の授賞となった。 準備に一息ついてから懇親パーティと表彰式に移る。パイプショウ参加者や応援をふくめ約300名が集まり、大ホールも一杯となった。先ず始まったのはハッピィ吉澤一座による歌舞伎仕立てのマジックショウ、軽快な手芸が次々と披露された。それから乾杯、音頭に立たれたのは千葉PSC会長の内田昇連盟副会長。内田さんは37回退会まで連続出場されていた。その後病に伏されたが、不死鳥のごとく蘇って出場された。「40回は1回1回の積み重ね、それぞれの大会を積み重ねた先輩たちと、協賛くださる皆さんへの感謝の言葉を贈りたい」と挨拶されて乾杯した。 しばらくの歓談後表彰式に移る。まず団体、個人、レディースの表彰を行ない、フリー、海外選手の表彰の後、皆煙賞、精煙賞の表彰を行ない、梶浦恭生会長から賞状、記念品がそれぞれ手渡された。精煙賞の99才の関口一郎さん(JPSC)には万雷の拍手だ。 表彰は齋藤義嗣第四十回記念大会実行委員長にバトンタッチされ、挨拶の後、数々の特別賞が手渡された。遠来賞は北海道紫煙会札幌が一番乗り賞とともに手にした。飛び賞などなどで思わぬ賞を手にして喜ぶ人がいるのもいつみてもほほえましい風景だ。第40回。10月6日の開催日にちなんだ40分賞、106分賞もあった。最後は、たばこ総合研究センター編纂の分厚い「たばこ事典」3冊をジャンケン大会で分け合い表彰式を終了した。 最後に連盟旗の引継ぎがあり、第四十回記念大会主催の日本パイプスモーカーズクラブ齋藤義嗣実行委員長から、次回主催のションシルバーパイプクラブの佐久間建二会長に引き継がれた。来年主催するジョンシルバーパイプクラブのメンバーが壇上に勢ぞろいし、佐久間建二会長の挨拶、柘恭三郎さんの音頭で3本締め、大会は盛会裏に幕を閉じた。 来年も同じ浅草で開催する予定であり、来年の再会を約し三々五々と帰途に着いた。 末尾になりますが、大会の開催準備、当日の運営に奔走された各位、ご後援、協賛いただきました企業・団体の皆様に改めて厚く御礼申し上げます。 |
日本パイプクラブ連盟事務局 |