大会記

大会参加記

第41回全日本パイプスモーキング選手権大会開催報告

平成26年9月14日(日)、例年より1ヶ月早く全日本パイプスモーキング選手権大会が開かれた。10月にドイツのケルンで第13回世界大会が開かれるため、昨年に続き1か月早く東京都台東区・浅草ビューホテル4階の飛翔の間で、パイプショウを併設して開かれた。

10時の受付開始時にはパイプショウの会場は参加者で溢れた。
10時45分にコンテスト会場がオープン。今大会は昨年の第40回記念大会を上回る228人のエントリーがあった。
11時に司会の大森氏(JPSC)の開会宣言により開会、大森氏は41回の大会のうち通算15回の司会を担当したベテランだ。

日本パイプクラブ連盟の梶浦恭生会長が開会挨拶し、「今回の大会には連盟加盟30クラブの内、28クラブが参加、札幌から博多、那覇まで煙の輪が拡がり、昨年に引き続き海外からも参加者があり、大会の国際化が進んでいる」と述べた。

特筆すべきは満100才の関口一郎氏(JPSC)が出場されていることで、100才を越える方が競技に参加されることは長い大会の歴史では初めてのことであり、「海外の公式大会でも前例のない快挙である」と紹介した。

来賓挨拶に移り、まず大会たばこを提供された日本アイメックスの蒲地光社長から、競技使用たばこの「桃山」が紹介された。桃山は1934年に発売され、丁度80年である。当時のパイプたばこは全て輸入品であった。愛好者が増え「国産パイプたばこを」との声に応えて開発されたものである。

今回、80年を迎えるのを期に、発売当初のオリジナルに近づけるべく喫味を改善した、「この秋に発売する新製品を味わって下さい」と説明された。デザインも一新し、安土桃山時代を彷彿させるパッケージとなった。

続いてパイプ製作者の深代喫煙具製作所深代淳朗社長が今回のパイプを説明した。事前処理を施して、より深みのあるサンドブラストとした。刻印は江戸文字で「浅草」と彫り込んだ。やや小さめのパイプで「それだけ好記録が期待できる」と結ばれた。

名誉審判長を引き受けられた日本たばこ産業株式会社たばこ事業本部マーケティング&セールスサポート部長の清川栄一氏からご挨拶をいただき、競技使用たばこのテープカットが行われた。出場選手を代表し、主催のジョンシルバーパイプクラブの松崎剛選手が選手宣誓を行った。

審判長の鈴木達也日本パイプクラブ連盟名誉会長・国際パイプ委員会副会長のルール説明があり、カウントダウンが始まる。「3・2・1・スタート」の合図とゴングが響き渡り、火との戦いが始まった。

例により着火ミスが相次いだ。まだ着火の際の煙がのこっている間に7人がリタイア。5分後にエアコンが再運転され煙が薄らいでみると既に17人がリタイアしていた。無事着火した人たちはひたすら火とたばことの格闘が続いた。

40分までに1/3が消え退席した。1時間が経過すると残りは70人に。いよいよ佳境に入ってきた。時間がたつと各テーブルにリタイアした人の空席が目立ってくる。

70分経過で残りは39人、80分では22人、90分を過ぎると13人。残り10名からパイプ検査が始まり、大詰め近かしの雰囲気が出てきた。

10名の内5名は元チャンピオン。100分の大台をクリアしたのは7名、内3名は女性だ。110分で3人の女性が去り、いよいよ残りは2名。来年の大会を主催する東海パイプクラブの近藤克己選手と岡山パイプクラブの強豪・西崎孝男選手だ。

115分で近藤選手がリタイア、西崎選手の2度目の全日本チャンピオンが決まった。ゆうゆうと吸い続け、130分で立ち上がった。
レディースチャンピオンは110分を記録したすみだ川パイプクラブの小滝広子選手、個人第3位でもある。今回は女性の活躍が目立ち、個人3位、4位、6位を占めた。

静かな戦いが行われている間に一方ではパイプショウ会場で来年のポスター作りのモデルになるポートレート撮影に応じる人が多数あり、撮影目標の100人をクリアし118人がモデルになった。来年の大会会場行けば撮影結果が見られるとのことである。また初心者教室が浦和の大久保会長の指導で午前午後の2回開かれ、多数の人が参加した。煙の輪は拡がるばかりである。

懇親パーティと表彰式で、乾杯の音頭をとられたのは内田昇日本パイプクラブ連盟副会長・千葉パイプスモーカーズクラブ会長。入賞者の健闘を讃えるとともに、「日本パイプクラブ連盟の活動はクラブ員全員の努力の積み重ねによるもの」と述べられて乾杯した。しばらく歓談しているうちに恒例のアトラクションが始まる。今回は浅草らしい出しもので「ひびき兄弟一座」の歌と踊りを楽しんだ。

表彰式は梶浦会長より、表彰状、メダル、賞品が手渡された。団体戦の1位はすみだ川PCだ。個人戦3、4位を占めた小滝さん、高橋さんの女性二人に加え、昨年のチャンピオンで第13回世界大会派遣選手の藤原長一さんが個人戦7位に入り、圧倒的な強さだ。団体戦2位は優勝者の西崎選手を擁する岡山PC、3位千葉PSC.
個人戦は1位から3位までには表彰状と認定証とメダル、4位から10位までに認定証が渡された。レディース戦は1位から3位までに表彰状、メダルが手渡され、入賞者は両手いっぱいの賞品を手にして満面の笑みを浮かべていた。

賞品授与は特別賞に移り、今度は実行委員長の佐久間建二さんがプレゼンターになる。遠来賞は1,600キロ離れた沖縄の那覇から来られた、沖縄紫木煙PCの与那嶺会長に。最高年令賞は勿論満100才のJPSC関口一郎さんだ。佐久間会長が関口さんの席まで足を運び手渡された。万雷の拍手であった。

最後に連盟旗の引継ぎ。第41回浅草大会実行委員長ジョンシルバーパイプクラブ佐久間建二会長から、次回開催地・名古屋の東海パイプクラブ杉戸要会長にしっかりと手渡された。主催したジョンシルバーパイプクラブの面々がステージに勢ぞろいし、次の開催地名古屋の杉戸会長が隣に立ち、浅草の拍子木が打ち鳴らされ、3本締めで盛会裡に第41回大会は幕を閉じた。

末尾になりましたが大会の開催準備、当日の運営に淺草の意気とホスピタリティーで奔走されたジョンシルバーパイプクラブの皆さん、ご後援・ご協賛いただきました企業団体の皆様に改めて厚く御礼申しあげます。

日本パイプクラブ連盟事務局